最近加入者がどんどん増えていると言われているイデコ(iDeCo)。
何よりのメリットは所得税が減税されることです。
ですが所得税が減税になるからと安易にイデコに加入してしまうと、思わぬ損をしてしまうかもしれません。その点について、何記事化に分けてポイントを押さえつつ注意していきたいと思います。
確定拠出年金、通称iDeCo(イデコ)について検討中の方に参考になればと思って記事にしています。特に2017年から公務員もイデコに加入できるようになりました。
ですが、
年金って言うけど、公務員だからたくさんもらえるだろうし。。。
結構給料から引かれてるから、ちゃんともらえるんじゃない?
いやいや、共済年金が厚生年金と一緒になったことで、そのメリットが薄れているんですよ。イデコはそこを補強するために公務員も加入できるようになったんです。
そうなんだ~と色々調べてみるとかなりメリットがありそうなイデコ。ですが、調べれば調べるほど「?」が付き、将来として本当に節税になるのか?という疑問が出てくる方が大半ではないかと思います。
そんなイデコの隠されたメリット、デメリットを紹介しつつ実例を通じて実際に計算してみたいと思います。
イデコって何?
イデコとは、確定型拠出金のことで・・・と言われても最初はまったく意味がわかりませんでした。
そこで、いろいろ調べてみたところ。
国主導の個人年金のことです。(ざっくり)
国がサポートしているので節税もかなりメリットがあります。
現在年金についてかなり不安になっている方が多いと思います。
65歳以上を夫婦でのんびり暮らすためにはおおよそ、25万円/月程度のお金が必要とのこと。
まぁ、ただ普通に暮らすのにこれぐらいという目安なので、気持ち的には30万円/月程度ほしいところのようです。
ですが。実際にもらえる年金はどれぐらいなんでしょうか?
加入義務のある国民年金(月6.5万円ぐらい)だけじゃ到底足りなく、企業に勤めていると入ることができる厚生年金(夫婦で15万/月とか勤続年数によりけり)、それに、個人で老後に備える個人年金(任意)と種類があり、そこにもう一つイデコが加わるというものです。
先程、イデコはざっくり個人年金と一緒と言いましたが、入るのは個人の自由ですので勝手にそうしました。
ただ、個人年金と大きく違うことは、大きな節税になるということです。
一生懸命年金を払っていれば65歳以上でのんびり死ぬまで暮らせる?ムリムリ。
自分の若い頃の年金のイメージは、
少ないバイト代から、コツコツ一生懸命年金払っていれば、老後は安泰。
というイメージでした。
ですが、現実は甘くありませんでした。
例え20歳から60歳まで40年年金を払い続けたとしても、16,140円(平成30年の月額)×12ヶ月×40年=約775万円です。
このお金はそのまま年金として預けられ年金積立金管理運用独立行政法人が運用してくれます。(名前が長いよ)
その運用+国の税金の補助の結果、現在の65歳での年金の受け取りはおおよそ6万5千円(月)
平均寿命の81歳まで生きられれば1,248万円受け取ることができ、支払った年金に対して大きなメリットを受けられます。
またこの年金として預けられたお金は、年金(老齢年金)だけでなく、遺族年金、障害年金などにも使われます。
すごくたくさんもらえるイメージですし、実際におおよそ元金に対して1.6倍になるほど大きなメリットがあるにも関わらず、もらえる金額は月6万5千円。
それも月6.5万円はほぼ満額です。
支払いをさぼっていれば減額されます。
一ヶ月、6.5万円だけで暮らすのはとても厳しいでしょう。
65歳以降、出ていくばかりの支出を支えるには少なすぎる額です。
足りない年金をイデコで補おう!ついでに節税もしよう!
国民年金+厚生年金+個人年金やイデコ
などで老後を豊かに暮らしつつ、今の税金を減らすことができればいいよね。というのが今回のイデコの大きなメリット。
これを一つずつ見ていきたいと思います。
イデコのメリットの一つ、節税。
イデコ年金として扱う場合、支払った分は所得から差し引きますよ。というもの。
単純に月1万円イデコに入れた場合、所得税20%+住民税10%の人の場合、年間36,000円も所得税から差し引かれる計算になります。
大きいですね。
イデコのメリット2 運用で儲けよう。
イデコは年金として預けたお金の運用先を自分で決められます。
がっちり堅実に行くか、リスクを取って大きなリターンを目指すか。
それによって、もらえる年金の額が変わりますので運用先は重要です。
時間が味方してくれますので、中々マイナスにはなりにくそうですが、時々は運用状態を確認する必要がありそうです。
運用についてはまた後の記事で紹介します。
イデコのメリット3 運用利益は非課税
通常の投資信託や株式投資の場合、運用益に対して20%の税金がかかります。
それが非課税になりますので、上手く運用が行けば行くほど、儲かったお金にかかる税金がかかりません。
強調されがちなメリットに対して、同じぐらい大きなデメリット
大きなわかりやすく、PRに使われるメリットとしてはこういう点が強調されますが、やはりデメリットもあります。
こちらも一つずつ見ていきます。
イデコのデメリット1 原則60歳まで引き出せない
若い頃の時間はとても大切と言われるように、お金も大切です。
60歳以降でしか使えないお金。
と捉える人も多いと思いますので、その分節税というメリットを大きくしているのでしょう。
イデコのデメリット2 口座管理手数料など各種手数料がかかる
年金と違って、イデコは証券会社などに委託します。委託先は銀行や証券会社、保険会社など様々ですが、大きく差をつけているのが証券会社です。
イデコは窓口の証券会社、資産を運用する信託会社、国民年金故意均連合会など多くのグループで出来ています。
その中でも、口座管理手数料、引き出し手数料、預け入れ手数料、年金基金に口座を開く手数料など各種多様な手数料がかかるシステムです。
最近の傾向としては証券会社は信託報酬(投資信託運営手数料)以外の手数料を取りませんが、
管轄している年金機構が手数料をがめつく取っていくイメージ。節税を受ける以上しょうが無いとは思いますが、60歳までの長期で運用するためコストも大きくなってしまいます。
運用コスト、投資先についてはこちら(5記事目になります^^)
イデコのデメリット3 受け取り時に税金がかかる可能性がある。
イデコは入り口(投資)では税金がかかりませんが、出口(引き出し)では税金がかかります。
今回のイデコ導入にあたって、大きなメリットと表示されている節税。
これが出口で税金がかかるようだとそのメリットの大半が失われてしまいます。
なんのために60歳まで我慢して払い続けたのか。
結局税金払うんだったら、若い時に使っておけば良かった。
そんな風に思うかもしれませんが、ちょっと待ってください。
イデコが節税に大きなメリットがある!と謳っている以上、入り口だけ甘い蜜を吸わしておいて、出口で強制労働が待っているような仕組みを国が作るわけがありません。(きっと)
年金に対して不安を煽っておいて、いざ受け取る時にがっぽり税金とりますわ。
これでは国民を騙して、今の年金を支える仕組みを作っただけ、というひどい裏切りになってしまいます。
実質税金で足りない年金を補完しているようなものですけども。(はは)
いやいや、きっとメリットがあるはず。
と、調べ始めると、とても複雑でわかりにくい世界が広がっていました。
今回はここまで、第二回は”イデコの闇。出口戦略の複雑さ”です。
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ありがとうございました^^